AIツール活用

絵が描けなくてもAIで漫画は作れる|クリスタ×NovelAIの制作手順と費用

公開日 約7分で読めます執筆 ハコブ

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漫画を描いてみたいけれど、絵がまったく描けない。自分の頭の中にある話を形にしたいのに、画力がないせいで諦めている。そんな人は少なくないはずです。

筆者は宅配ドライバーとして働きながら、副業で同人のAI漫画を制作・販売しています。絵や漫画についてはまったくの素人です。それでも今は、1冊約60ページの作品を作れるようになりました。この記事では、実際に使っているツールと制作の流れ、かかる時間と費用、つまずきやすいポイント、そして公開前に必ず知っておきたいルールを紹介します。

結論:まず何を選ぶべきか

結論から言うと、AI漫画づくりは「作画はAI、話と演出は自分」と役割を分けるのがいちばんうまくいきます。

筆者が使っているのは、次の組み合わせです。

  • NovelAI:キャラクターや背景などのイラストを生成する画像生成AI
  • CLIP STUDIO PAINT(クリスタ):生成したイラストをコマに当てはめ、吹き出しや効果線を入れて漫画に仕上げるソフト

プロット(話の筋)やネーム(コマ割りとセリフの下書き)までAIに任せる人もいますが、筆者はあえてそこは自分でやっています。自分の漫画なので、作画以外の部分にはこだわりたいからです。絵が描けなくても、話を考える部分こそが「自分の作品」になるところだと思っています。

かつては「キャラクターの顔がコマごとに変わってしまう」ことがAI漫画の大きな壁でしたが、今の画像生成AIでは、顔をそろえることはそこまで難しい問題ではなくなってきたと感じています。やる気があれば、誰でも漫画を作れる時代になりました。

主要な選択肢の比較表

筆者の制作の流れと、それぞれの工程で使うツールをまとめました。

工程 やること 使うツール AIに任せるか
プロット 話の筋・登場人物を決める メモ帳など 自分でやる
ネーム コマ割りとセリフの下書き クリスタ 自分でやる
イラスト生成 キャラクター・背景の絵を作る NovelAI AIに任せる
コマ当て 生成した絵をコマに配置・調整する クリスタ 自分でやる
仕上げ 吹き出し・効果線・文字入れ クリスタ 自分でやる
販売登録 販売サイトへの登録申請 各販売サイト 自分でやる

1冊約60ページを、プロットから販売登録の申請までで、だいたい1か月半〜2か月で作っています。副業なので、まとまった時間ではなく、仕事の合間のスキマ時間での作業です。

作品は、pixivや同人作品の販売サイトで公開・販売しています。今後は漫画アプリなど、ほかのプラットフォームでの掲載も予定しています。

メリット

  • 画力がなくても、自分の話を漫画にできる:いちばん大きいのはこれです。絵の練習に何年もかけなくても、頭の中にある物語を形にできます。
  • スキマ時間で進められる:工程が細かく分かれているので、「今日はネームを2ページ」「今日はコマ当てだけ」と、短い時間でも少しずつ進められます。
  • 作品として販売できる:完成した作品は、同人作品の販売サイトなどで販売することもできます。副業として、自分の作品が形になって売れる経験は大きな励みになります。
  • ほかのAIスキルにも広がる:画像生成で身につけた「AIへの指示の出し方」は、文章や音楽など、ほかの生成AIを使うときにも役立ちます。

デメリット・注意点

いちばんの壁は「モチベーション」

作画をAIに任せられるようになっても、漫画づくりが楽になるわけではありません。筆者がいちばん苦労しているのは、モチベーションを保つことです。

画力がないなかでネームを最後まで描き切るのは、正直大変です。筆がノッているときは一気に描き進められますが、一度止まるとまったくアイデアが出てこなくなることもあります。「AIがあれば簡単に漫画が作れる」と思って始めると、このギャップで挫折しやすいので注意してください。

月々の費用がかかる

漫画づくりに使っている主なツールは、どれも月額制です。

ツール 用途 費用の目安
NovelAI イラスト生成 月額約10〜25ドルの3プラン(筆者はAPIも使えるプランを契約)
CLIP STUDIO PAINT コマ当て・仕上げ 月額プランあり(グレードと利用する端末の数で料金が変わる)
タブレット 作業用の端末 筆者は端末代として月2,500円ほど

※料金は執筆時点の目安です。為替や改定で変わるため、契約前に各公式サイトで確認してください。クリスタには、月額プランのほかに買い切り版もあります。

筆者はこのほかに、ClaudeやSuno(作曲AI)なども契約していますが、漫画づくりだけなら、まずはNovelAIとクリスタの2つがあれば始められます。

著作権と投稿ルールに注意する

AIで作った作品を公開・販売するなら、ルールの確認は欠かせません。

  • 生成画像の権利:NovelAIの利用規約では、生成したコンテンツの権利は利用者にあるとされ、商用利用も制限されていません。ただし、既存のキャラクターや作品に似せたものは、他人の著作権を侵害するおそれがあります。
  • AI生成物の著作権:文化庁の考え方では、AIで生成しただけの画像は、著作物と認められない可能性があります。一方で、人が創作的な加筆・修正を加えた部分には、著作物性が認められるとされています。コマ割りやセリフ、構成を自分で作ることは、作品を「自分のもの」にするうえでも意味があります。
  • 投稿サイトのルール:pixivでは、AIを使って作った作品には投稿時に「AI生成作品」の設定をする必要があり、偽って申告することはガイドラインで禁止されています。販売サイトにも、それぞれAI作品の表示ルールがあります。投稿・販売する前に、必ず各サイトの最新のガイドラインを確認してください。

向いていない人の条件

  • 話を考えることに興味がない人:作画をAIに任せても、プロットやネームは自分で考える必要があります(AIに任せる方法もありますが、そうすると「自分の作品」と呼べる部分はほとんどなくなります)。
  • すぐに収入にしたい人:1冊作るのに1〜2か月かかり、売れるかどうかも分かりません。副業としては、楽しみながら続けられる人向けです。
  • ルールを確認するのが面倒な人:著作権や投稿サイトのルールを確認せずに公開すると、作品の削除やトラブルにつながることがあります。

よくある質問(FAQ)

Q. 本当に絵がまったく描けなくても大丈夫ですか? A. 大丈夫です。筆者も絵や漫画はまったくの素人です。ネームは棒人間や丸と線だけでも描けますし、最終的な絵はAIが生成します。大事なのは、どんな場面を描きたいかを自分で決められることです。

Q. キャラクターの顔がコマごとに変わってしまいませんか? A. 以前はAI漫画の大きな課題でしたが、今の画像生成AIでは、そこまで難しい問題ではなくなってきています。一般的には、髪型や服装などキャラクターの特徴を指示文で細かく、毎回同じように指定するのがコツです。

Q. 生成AIの使い方そのものを学びたい場合は? A. 画像生成に限らず、仕事での使い方も含めて学びたい場合は、生成AI資格の比較記事や、現場仕事の書類づくりにAIを使う方法も参考にしてください。

まとめ

AI漫画づくりは、「作画はAI、話と演出は自分」と役割を分ければ、絵が描けない人でも十分に挑戦できます。筆者はクリスタとNovelAIの組み合わせで、1冊約60ページを1か月半〜2か月ほどで制作しています。

いちばんの壁は、技術よりもモチベーションです。そして、公開・販売するなら著作権と投稿サイトのルールの確認は欠かせません。この2つを押さえておけば、やる気さえあれば誰でも漫画を作れます。まずは短い4コマや数ページの作品から、気軽に始めてみてください。

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